第72話

そのまま中に入ろうとしていたあたしの耳に、後ろからマサの声が聞こえてきた。




「イズミ!またな!」




振り向くと、3人がマンションから離れながらこちらに手を振っていた。




あたしも軽く手を上げてそれに応えてからマンションの中に入って行った。










ーーこの出会いが、まさか





あんな事件を引き起こすなんて





この時のあたしには知る由もなかった。

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