第53話

年上…?

美人…?




なるほど…

噂ってすげぇな。




楽しい気分になりながら、年下で可愛いイズミの顔を思い浮かべた。




「なんで俺に言わねぇんだよ。それで、彼女はどこにいるんだ?」




紹介しろっと騒ぎ出した暁人に溜め息をついて一路に視線を向ける。




一路は小さく頭を下げると、何も言わずに部屋から出ていった。




ドアが閉まったのを確認して、部屋の中を興奮気味に動き回る暁人に声をかける。




「取りあえず座れよ」

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