第Ⅰ章 第4話
本来ならば精霊契約不適合者である私はこの家を追い出されても仕方が無いのだ。
だが、せめてもの温情でこの離れに隔離されただけで、済んだ。それに、本来ならば、左京家の精霊契約者にしかつけて貰えない護衛も付けて貰えたのだ。
だが両親は私を《精霊契約不適合者》と呼び続け、虐げ、暴力を振るっているのだ。
そして、この家を追い出さない代わりに私はこの左京家の子供ではあるが、使用人の様な扱いを受けている。
「ご馳走様でした」
私は朝ごはんを食べ終えると急いで食器を片付けると離れを後にした。
私は本宅に向かい、本宅に着くと、私は洗濯を回し、掃除機を掛け、本宅の掃除を念入りに行った。私は、掃除を終わらせ、キッチンに立った。
すると「おはよう、蒼蝶」
そう挨拶して来たのは私の双子の兄・左京蒼葉だった。
「・・・おはようございます、蒼葉様」
私は実のお兄様にそう挨拶をした。
「おはよう、蒼蝶。僕をその様に呼ぶ必要は無いんだよ?蒼蝶。昔みたいに僕の事を呼んでくれた呼び方で呼んで良いんだよ?」
お兄様はそう言った。
「い・・・いえ・・・、そう言う訳には参りません。それにあのお方達が居ない時でも、そう呼ぶ様にと申しつけられていますので・・・。
・・・ですから、蒼葉様、お気になさらないで下さい」
私はお兄様にそう話した。
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