第61話

勢いよく言い過ぎたのか、壱星がチラリと横目で視線を寄越した。



「……ああ、まあな」



なんだか意味深な視線だった気がして、あたしは微かに違和感を覚えた。



「今は……7時か。取り敢えず、飯でも食いに行くか?」



けど、それはすぐに消えてしまった。



「そうだね。壱星はここが地元?」



「ああ」



「それじゃあ、壱星のオススメのところに連れてってよ」



そう言った。

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