第84話

ーー午後9時ーー




公園の明かりの下のベンチに座る。




夜の公園は静寂と闇に包まれ昼間とは違い不気味だった。




緊張と不安で体を震わすと、横から伸びてきた腕が安心させるように肩を抱いた。




「…寒いのか?」



首を振りながら、不安な顔で、横に座っている祐樹さんを見上げた。



あたしを見つめる瞳は、とても優しい。




祐樹さんの服を掴んでギュッと握りしめた時、静かな公園をこちらに近寄ってくる足音が耳に届いた

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