第57話

「そんなに悩むなよ。心配ならそこでいい」



そう言いながら、店の外に置いてあるベンチを指差した。





そこでなら大丈夫だよね?

叫べば人が来そうだし



頷いてベンチに向かう。





ベンチに座ると、祐樹さんも隣に座った。



「……」



どうしていいのかわからず、下を向いていると、ライターの音の後、煙草の匂いがした。



しばらくはどちらも喋らなかったが、あたしは好奇心が抑えられなくなり口を開いた。

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