男運

第22話

東京に来てから2ヵ月、喧嘩に巻き込まれた日から2週間ほどたったころ、高校の頃からの親友のトモと会うために、歌舞伎町の近くにあるカフェに向かった。




カフェの扉を開き、店内に入る。




まだ、来てないみたい……




取りあえず窓際の空いている席に座り、カフェオレを注文した。





比較的空いている店内を見回す



近くの席の仲良そうなカップルを見ると、少し切なくなった…




どうしてあたしは、普通の恋愛が出来ないんだろう…



どうして、あたしは



ただ、好きな人と幸せになれないんだろう。



暗い気持ちになりながら、頼んだカフェオレを一口飲む。



諦めでと共に溜息が落ちた。



頭に過ぎる、その顔と、声を



忘れることなどできるのだろうか。

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