第18話

閉まっていく扉をぼんやりと見つめる。




そっか…

東京は、あの人の地元だった…




祐樹……の




扉が開き、一つしかないドアの鍵を開けた。





靴を脱ぎリビングに入って行くと、起きたばかりの眠そうな顔をした亮太兄がこちらに顔を向けた。



「おかえりーって、どうしたんだ!?」



顔色を変えて近付いて来る亮太兄に不思議に思い、視線を下に向け自分の格好を見る。




腕の怪我は、血は止まっていたけど、明らかにざっくり切れてるし、そこ以外もいたる所に擦り傷が付いている。

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