第59話

『昨日はありがとうございました』

  『あのまま転んでたらきっと』

  『ケガしてただろうし』

  『顔から転んでたら…とか思うと』

  『ほんとにゾッとしたりします…』



もし翔瑠さんがいなかったら大変なことになっていたかもしれない。

本当に本当に、心の底から感謝する。



『うんうん、本当によかったよ』

『実を言うと…』

『俺さ、キミが向こうから歩いて来る時に』

『ちょっと気になってさ』



んんー?

あれれれれーっ!

これはこれは…まさか、まさかの展開ですかっ!?


高鳴る胸のリズムは早く、そして強く最高潮に達し、とにかく私の心は高く高く舞い上がる。


ここだ!

言っちゃえ!言っちゃおう!!

脈絡やタイミングなんて考えない!



  『私もあなたが気になっていました』



書き終えてすぐに躊躇なく送信を押し、悩む間もなく一気に想いを伝えた。

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