第9話

なんとなく始まった思い出話はまだまだ続く。



「そういえばさー、先月だっけ?一人で来てて、ちょっとおとなしい感じのあの女性客。会計後の帰り際に綾音、急に髪の毛掴まれて…凄くびっくりしたよね、あれ」



そう、情けないけど、なぜ怒らせたのかは全く心当たりがなく、あれは精神的にもかなりヘコんだなぁ。



「最後は逃げるように帰っていったよね。結局あれからあの人は来ないし、怒った理由は分からずじまい。なんだったのかね」



こんな風に強く印象に残るものもいくつかあったし、言われなきゃ忘れてしまっていた事なんかも山ほどあった。


今となっては全部、私を成長させてくれたいい思い出ってことかな?

うんうんそういう事にしておこう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る