第Ⅱ章 第5話

「おはよう、逢坂、霧島。此方は・・・」

「・・・君、まさか・・・・三雲か?」

佐々木課長が説明する前に恭哉は、一人の女性を凝視し、名前を呼んだ。


「もしかして・・・霧島さんですか?覚えていてくれたんですね」

三雲と呼ばれた女性は恭哉を見て、そう言った。


「霧島、もしかして、三雲と煌坂を知って居るのか?」

佐々木課長は恭哉にそう聞いた。


「はい、彼女は三雲理紗さんです。


俺が前に警視庁捜査一課の刑事だった時に起きた殺人事件の際に助けた女性です。その事件は、逢坂先輩の事件とかなり酷似していた事件で、その事件の被害者なんです。その事件当時は俺が担当していた事件なんですよ。


三雲さんの隣に居るのは、三雲理紗さんの幼馴染の煌坂美雲さんだと思いますよ」

恭哉はそう説明した。


「まさか、私の事まで覚えていたとは驚きだ」

そう言って肯定したのは、煌坂さんだった。


「勿論。俺は、過去に携わって来た事件を忘れる事は無いし、その事件の被害者達も全員覚えている。まぁ、そう簡単に忘れられる訳が無いからな」

恭哉はそう答えた。


「そうだったんですね」

三雲さんはそう答えた。


「ああ」

恭哉はそう答えた。


「佐々木課長、此方の女性は?」

三雲さんは私の事を佐々木課長に聞いた。


「初めまして、私は、警視庁捜査一課の所属の刑事・逢坂優姫です」

私は佐々木課長が私の事を説明する前に自ら名乗った。

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