第28話

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しょぼんとする山城くん。




だいたい、あたしに告白してくるなんて洋平から何も聞いてないのかしら。




もし、あたしが修一の幼なじみで春樹とも関わりがあって佳代とも仲良しって知っていて告白してきたならば人間のカスだ。




事実上ふーちゃんを殺して、佳代にあんなことした洋平…




あぁ、許せない。




あ、なんかずれちゃった今は山城くんの話だったよね。




もう一度ごめんなさいと言おうとしたとき



「ごめん~麻美!春樹につかまっちゃってさー…ってあれ?お取り込み中?俺…」




良かった、修一がきた。




「じゃ、そういうことだから。修一、早く行こ」




イマイチ状況を飲み込めていない修一の腕を引いてその場をあとにした。





















「っち、意外とガードかてぇな」



「当たり前だろ~が。つーか、あの怪力美女はてめーなんかに扱えるたまじゃねーの」



「あ、洋平。いつからそこに?」




「最初から♪」




「なんだよ、ったく。


中原と付き合えば洋平がハマってた黒沢に接近できると思ったのになー」




「山ちゃんそりゃだめ。黒沢ちゃんは俺が先だから。」



「でも振られたんだろ?」




「諦めてねーけどな」






…山城くんは計算深いやつであった、





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