第21話

.




それがこんなおさがりになって…、と、ため息をつく修一。




あたしとしては既製品よりも、待ち合わせに遅れてまでサイズ調整からモチーフ付けまでしてくれたこのブレスレットの方が嬉しい。




それに、修一がずっと使っていたブレスレットっていうのも嬉しい。





だって、好きだから。


誰よりも好きだから。




そんなあたしの気持ちなんか知らない修一はいまだにごめんな~…と謝っている。




「修一、謝らなくていいよ?これすごく嬉しい。ずっと大切にする…」




そしてあたしは離れていた修一の手に自分の手を重ねて、きゅっと指を絡める。




「イルミネーション、向こうまで回ろ?」





.

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る