第13話

「……待て」

 五日後。帝都に戻った俺たちは、ヴォウフォーグ退治の報奨金(強力な怪物を倒した場合、国からの依頼でなくても出る)を受け取りに帝宮へ来ていた。

 ……とは言っても、一般用の出窓みたいな所だけどな。フォグが受け取りのサインをして手続きも終わり、平和に帝宮を去ろうとしたところだった。

「リルベルト・ディーマス。こっちだ」

 何となく面倒な予感がしたが、付いていった。リーリアを含めて、仲間を残して。

 連れて行かれた先にいたのは……

「何の用だ? ドルメット将軍様」

「煩い。呼びたくて呼んだのではない」


 ドルメットは不快そうに言い、俺に包みを差し出す。


「リーリアント様の為だ。受け取れ。拒否は許さんぞ」


 中を開いて、俺は言葉を失った。


「……ええと、返品は?」

「だから拒否は許さん」


 俺は、溜息混じりに包みを懐に入れた。



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