第52話

家を出て電車に揺られること30分。



大きな池のある公園についた。



天気は快晴、絶好のピクニック日和だ。



土曜日なだけあって家族連れやカップルがたくさんいる。



「少し散歩したら木陰でお昼にしよっか」



「うん」



「じゃあ…はい」



そういうとしゅうくんは手を差し出してきた。



こ、これは…!!!



もしかして手を繋ごうってこと?



いやでももし違ったら恥ずかしいし…



そんなことを考えながらも恐る恐る手を重ねてみる。



すると、しゅうくんはぎゅっと握り返してくれた。



顔が赤くなるのを感じながらも私は気づかないふりをした。



そして池沿いのベンチでお弁当を広げて食べた。



見た目は不細工でも二人で作って二人で食べたお弁当は今までで一番美味しかったかも。



なんて言うか、幸せを味にしたらきっとこんな味!って感じで……伝わるかな?

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