第7話

なんだか時人先輩が卒業する前に戻ったみたいで少し懐かしい。



「お前って頭ポンってされるのめっちゃ好きよな」



「へっ!?」



な、なぜそれを!?



「ポンッてしたらいっつも嬉しそうに微笑んでて、ほんまかわいいな~ってずっと思っててんな」



「……」



あたしって意外と顔に出るタイプだったみたい。



しかもさらっとかわいいって言われて、あたしは照れて何も言えなかった。



時人先輩はそんなあたしをみて「こんなことで照れてたら今日一日持たへんで?」とからかうように言った。



確かにこの調子だとドキドキし過ぎて夕方には心臓がどうにかなってるかも…。だ、大丈夫かな?



あたしの心配をよそに、時人先輩は何の前触れもなくあたしの手を繋いで目的地へと向かった。

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