フェーン・ルード・オム・ファイクリッド

副島桜姫

序章

第1話

序章


「いかがですか? この世界は」


 自分の守護者にして親のムィアイーグに付き添われて世界中を見て回る。

 片手には、装飾性の高い錫杖を短くしたような杖がある。これがないと彼女は何もできない。


 初めて神として降り立つ世界。ムィアイーグらの援助があるといっても緊張する。

 しかし、世界としては悪くなかった。


 当然だ。ムィアイーグらが彼女のために選んでくれた世界なのだから。


 世界をざっと見たあと、

「うん。この世界で頑張ってみる」


 彼女――スクーヴァルはそう頷いた。




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