第46話

──…ハッと、その瞬間目が覚めた。

寝汗がびっしょりで呼吸状態が酷く、その状態で両腕を上げて手のひらを視界の中に入れた。



ある、ちゃんと、両手ある…。



「っ、はぁ……はぁ…」



その事に安心すれば、一気に熱が冷めていくのが分かった。でもまだ息は荒い。




夢…。小学生の時の夢。

ルイの夢。



「……かんべんして、よ、…」



泣きそうになりながら呟いた。



あの時も、ヒカルが帰ってこなかったら…俺の手は…。きっと今頃、この世にないのに。



ヒカルにいっぱい、今まで助けられたのに。


ヒカルに酷いことを言った…。




ごめん、ごめんなさいヒカル……。

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