第81話
来てくれたこと、本当は嬉しかったくせに
一度狂ってしまった歯車を軌道修正することがこんなにも難しいことだなんて
ふと、チカチカと光る携帯が目に入る
また、橋口か
立ち上がってテーブルの上にある携帯を掴んで開いた
「―――」
パタンと閉じてベッドに放り投げる
受信相手は“未紗”
時計を確認すれば、いつも未紗がメールを送ってくる時間だった
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