第61話
それを聞いた前田は『はっ?』と言って思いっきり眉間に皺を寄せる
一方、電話の向こう側の未紗は、明らかに声のトーンが下がった
『…そっか…そう…だよね。夏輝は…大事なセンター試験前だから…無理は言えないね』
あっさりと引き下がる未紗に、胸の奥がズキズキと痛む
嘘を吐いているわけじゃないけれど、前田をダシに使ってしまう卑怯な自分に吐き気がする
前田だって、別に今日じゃなくても、予備校は明日以降もある。いつでも聞ける、そう思っていたはずだ
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