第313話

そんなあたしを覗き込んで、フッと目を細めたタクミ。


それはとても優しい表情で、付き合い始めの頃のタクミを思い出して、胸がずくんと疼くのを感じた。


「…ん、いきなり…ごめん、ね…」


「いや、全然かまわないよ」


そう言って穏やかに笑う。


だけど、それからすぐに真顔になって、


「…須山と、なんかあったんだよな…」


そうポツリと呟いた。

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