第278話

こんなに緊張したことはないくらいに緊張している自分に戸惑う。


だけど、コウキはいつも通りの彼で。


そんなあたしの気持ちなんて気づくわけもなく。


「マナ、なにやってんだ。早くこっち来て座れよ」


そう言いながら自分の隣をポンッと叩く。


「う、うん」


いつまでもドアの側に立っているわけにもいかないから、コウキから少し距離を置いて座ったのに。

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