第202話

あのコウキが?焦ってた?



「…まさか」


「いやいや、マジだって。

…まあ、ナナミとのこともあったからなのかもだけどねぇ」


「……そ、だね」


きっとそう。


これ以上、ナナミとは関わってほしくないだろうし。

……なんかもう。苦しい。


なんで。


こんなはずじゃなかったのに。


胸がズキズキと痛む。


心に拡がるのは、不安ばかり。


もっと楽な恋がしたかったのに。


そうしてくれる相手だと、思ってたのに…。


そう望んだはずなのに。

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