第16話

「やっぱり僕は月島さんだと大丈夫かも。」

滝川君は私から唇を離すとそう言った。


「……バカにしてる?私の事。」

一応私はファーストキスなんですけど。

私は滝川君を睨む。だっていきなりこんな事するなんていくら彼でもゆるされない。

滝川君は私の彼氏でもないのに。


「バカになんてしてない、月島さんとしてみたたいと思ったから。」

「好きでもないのに?」

「だって考え過ぎたらダメなんでしょ?」

もう、何考えてるの滝川君て、こんなに頭いいのに恋愛系の思考は0点。


「滝川君にはついていけない、キスは好きな人とするものなの!今後私にこんな事しないで!」

私が少し声を荒らげたように言うと彼は首を横に振る。

「無理だよ。」

「は?何言ってるの?同意なしでこういうのはダメなの!それに滝川君は凄くモテるんだからいくらでも、」

言いかけてる途中で彼は私の言葉を遮る。

「僕は月島さんに興味があるんだと思う。」

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