第4話

「……月島さん、課題終わってないの?」

滝川君はそう言いながら私のノートを覗く。


「え、全然答えが違うんだけど……」

滝川君が少し困惑した表情をする。

その声に真美は吹き出す。


「あ、だよね……」

私は俯いてシャーペンを置いた。

滝川君に物理できないのバレた。


「滝川君、はるかは物理が苦手なの。」

「ああ、そうなの……でも苦手のレベルが……」


滝川君はそう言いながら私のノートを取ると、

「よくこの公式に無理やり当てはめることができるね……」

半ば呆れたようにそう言って全部解き直していった。

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