第28話

昼休み――…


いつも芹沢と一緒にいる椎名を見かけて、思いきって声をかけた


「椎名…だよな?芹沢の友達の」


食堂の食券売り場にならんでいた椎名は、いきなり声をかけられて驚いていた


そりゃそうだよな


俺と椎名はほとんど初対面のようなもの


顔と名前を知ってる程度で、今まで話したことなど一度もない


「…いきなりで悪いんだけど、芹沢のことで聞きたいことが――」


その時の椎名の顔を俺は一生忘れることはできないかもしれない



――…陽南のヤツ。俺にこんな役をさせやがって…


くそーっ

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