第64話

「・・・はな、コーヒー煎れて?」



リビングに座ってボーッとしていたアタシに滝川君が雑誌を見ながら言った




「あ、うん。」



別に滝川君もアタシを見ているわけではなくて雑誌に視線を落としたまま



・・アタシはあれから亨也君にどうやって断るか悩んでいた



滝川君には相談できない


それにこんな相談はしたくない

彼にこんな事で煩わせたくないし・・・・



「悩み事?」



「ううん・・大丈夫。」



まだ滝川君は雑誌を見ている



・・大丈夫、


きっとなんでもなかったように出来るから



大丈夫

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