第12話
「こ、困ります!」
「なんでよ!?そこにタッキーがいるじゃない!会わせて!」
ナースステーションの窓口から久しぶりに看護師と言い争う聞き慣れた声がする
「河本さん!一人で此処まで来たの?」
「タッキー!循環器病棟って遠いね~」
河本さんはまだリハビリ中で松葉杖で脳外科病棟から別棟の俺の所まで来た
「今月末には松葉杖もなしで退院できるって北澤先生が言ってくれたの。」
「そう、良かったね。退院祝いしないと。」
「ホントに?超嬉しい・・」
「河本さん!」
河本さんを探しに来たのかエリーが鬼の形相で近づいてくる
「あ、ははは。もうばれたか北澤先生、」
「あれほど言ったのに懲りないわね!リツの所に行くのはまだ早いって言ったでしょ!!」
「だって~、タッキーに退院の事を知らせたかったの!」
俺は苦笑いをする
彼女はクモ膜下出血で倒れて、エリーが緊急オペをした
そんな事も知らないで
俺ははなに溺れていた事を
思い出してしまった
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