第76話
拳銃を仕舞ったのを確認し私はホッと胸を撫で下ろした。
「リナさんは優しすぎます」
「そんなこと、ない。シロの方が…優しい」
「リナさん限定ですよ。ほら、疲れたんでしょう」
シロは着ていたジャケットを私へ羽織らせて両手足を拘束していたロープを解いてくれる。
全てが解放されたような安堵感や疲労感
シロの気遣いに心落ち着かせ、
ドッと押し寄せる色々な情緒に私は目を開けているのが限界だった
目を閉じてしまうその瞬間と、私の肩と膝裏にシロの手が回りふわりと優しく身体が浮き上がる感覚がしたのは同時に起こった。
もう、帰れる
「シロさん」
「コイツ、どうします?」
「俺がこの部屋から出たら、解放していい」
そんな会話が耳に流れてくる。
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