第67話
「はっ、この期に及んでまだ逃亡計画か」
ー"面白い"
私を押し倒している、赤い髪の切れ目が本格的に欲を帯びたものへ変わってくる
骨ばったこの男の片方の手は私の腰をしっかりと掴み、反対の手で私の内股へと滑らせてきた。
直接的に肌へと触れられるその感触に対する不快感からか、私はキュッ、と眉間に皺を寄せ耐える。
こんな日に限ってショートパンなんて、失敗したな
触ってくれと言ってるような格好じゃないか
奴はもう一度私の胸元へと唇を吸い付かせ、
刺激とともにチクリ、とそんな痛みが再度感じる
「運がなかったと思えよ。恨むなら神を恨め」
そんな言葉を合図に、私の腰を掴んでいた手の力がグッと更に強くなった気がした。
ーー…恨 む な ら 神 を 恨 め
神などもうとっくの昔に恨むだけ恨んだ
だから、こんなの神を恨みすぎたその仕返しだと思えばいいだけ
ここ最近ずっと、こういった危険な場所や場面から遠ざかりすぎていて頭も身体も訛っていた自分が悪い
だから、もう。
いいから、早く終わらせて欲しかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます