第43話
降り続いた雨が止んだ繁華街の路地裏は、焦げたアスファルトの匂いや酒や煙草の残り香で溢れている。
夜の姿に変貌した繁華街は嫌味ったらしいほど賑わい、その路地裏は酷く殺伐とした雰囲気だった。
そんな雰囲気にしている最もな要因なのは紛れもなく、俺だろうな
俺を取り囲うこいつらの誰かがゴクリ、と喉を鳴らす。
「行け」
「「「はい」」」
統率の取れた奴らの声が路地裏いっぱいに響き渡り、そして各自散らばっていく。
1週間だけを条件にダウトへ潜り込んだ波玖と、
ダウトに拉致られて未だに消息不明なタケル達
片さなきゃならねぇ問題が増えていく
波玖の件に関しては一先ず亜貴に任せ、俺は数十人の面子を連れてタケル達の居所を掴むために繁華街へと繰り出していた。
"ダウトのやその関係者なら情けかけねぇで容赦なく連れて来い"
そう指示を出したのはつい数秒前の出来事だ
一応波玖からはどこからか掴んだタケル達の居所についてのメールが亜貴の方へあったらしく、
正当性は微妙にしても0%ではない為、そこには陽向と他の面子達を向かわせた。
少しだけ粘って、俺らも合流だな
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