第40話

ーーーーーー…


ーーー……


「は?」


「だからね〜」


「……」


「…に、睨まないで…りなちゃん」



私の渾身の睨みに言い訳してしまう陽向はしゅんと尻尾も耳を垂らし藍の元に崩れ落ちる。


甲斐甲斐しく、不器用に陽向の背中を撫でている藍の無表情のその顔は今日も極上級だ。



愁と響の元へ出掛けた次の日、陽向と藍の迎えもあって私は溜まり場へ足を運んでいた。



そして、来るなり唐突に陽向から言われた言葉があった。




「りなちゃん、夏の旅行へ行こう!!」

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