第89話
「普通にやってたら誰でも解けるような問題しかでねぇよ〜」
隣に歩く亜貴は、私の考えていることが分かったらしい。
「でも勉強出来んだ」
「藍と波玖には負けるけどなぁ」
へぇ、あの2人は勉強が得意なのか。
波玖はいつもパソコンで難しいような事打ってるし、(画面見ても難しい文字ばっかりで訳分からなくて波玖に鼻で笑われたし)
藍は…奴はいつも寝てる所しか見たことないが、果たしてそうなのだろうか。
2階の幹部陣の部屋の前に着いた時、
亜貴はちょんっと私の鼻を指でつつく。
「ちなみに俺の得意な科目は保健かな」
この空間を一気に妖艶な雰囲気に作り出し、ダダ漏れな色気を私に向ける。
……切れ目の濡れた冷ややかな目。
「あっそ」
「つれないね〜お嬢さん」
ケラケラ笑う亜貴を放置し私は部屋の中へ入る。
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