第33話

「なッ!千里!?」


「なに言いよるんかっ!」



誰も納得するわけない


納得できるわけがなかった



だけど、千里の決心は固かった



「やめて、どうするんじゃ」


「帰る」


「帰るって……へ?あそこにか?」


「ああ」



「なんでじゃ!なんで今さら!」




「……置いてきたもんがある。それを取りに戻るには…今しかない。後悔しとうないんじゃ」



「……意味がわからんっちゃ…」



置いてきたもんなんか、ありすぎる


あそこには思い出がありすぎる

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