第22話
「そういえば朝生は彼女とかいるのかな。」
「どうなんだろうね、あれだけ違う女の子連れてるから誰が彼女なのか分からないよね。」
アタシは笑いながらロールケーキを食べた。
「好きなんじゃないの?」
「え?」
「朝生のこと。」
「……」
アタシはすぐに返事が出来なかった。
出来ないというより、話したくなかった、
チカの事。
「ア、アタシとチカは友達。」
「…そう、」
拓実君はそれ以上は聞いてはこなかったからアタシは少しホッとした。
「あ、みおチャンクリームついてるよ。」
突然拓実君の指がアタシの頬に触れた。
経験したことのない感覚がアタシの身体に走った。
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