第55話

「・・アタシ、滝川君を妬んでたんだ。」



アタシは彼の腕の中で本心を話す事にした。



「妬むって・・・またズレた考え方じゃない?俺オトコなんだけど。」



「だって滝川君の存在は高校生のアタシにとったら、もう近くにも行けないし、遠い人だったの。」



「校舎が違ってただけじゃん。」



そう言いながら彼はアタシの髪を梳いていく、




「ある日突然、そんな人からいきなり“脱いで”なんか言われたら・・興味あるじゃない。」



「興味ねぇ、俺は本気だったけど。」




「その時は遊ばれたと思ってたし、自分も責任があったから・・・」



「その妬むのとどう関係が・・・」




「女の人以上に肌質いいし綺麗なのに・・・なのに滝川君はアタシを相手にするから。おまけに専属にしろとか言われるし、馬鹿にされてるみたいだった。

アタシの存在を・・・」

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