第65話

そんなカレンに曖昧な笑みを返せば


カレンが怪訝そうに眉を寄せた。


「…なにがあったの」


そうして、あたしの頬へ指を伸ばしてきた。



きっと、わかりすぎるくらい、はっきりと泣いた痕が残るあたしの頬。



「……いろいろ」


「いろいろ?」


「…うん」


どうせ、カレンには隠せないのはわかっていた。


あたしたちはとても長い間を親友として過ごしてきたんだから。

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