CANDY◆7

迷う女

第57話

「――――昨日の放課後、お前、どこにいた」


タクミが放ったのは、いままで聞いたこともないくらいの低い声。



「…放課後…?」


途端、視線をさ迷わせ始めたコウキ。


さっきまでの強気さはすっかりなりを潜めてしまっていた。


それが、昨日の出来事をよりリアルにする。


「……誰といた…?」



聞きたくない。


なのに、どうしても動かない足を恨めしく思いながら見つめるしかない。

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