第17話

「っ…」


半ば引き摺られるような、少し強引に手首を掴んで足早に公園を出ようとするタクミ。


コンパスの違いがあるからそれに小走りで必死についていく。


というよりも、もう走ってると言った方がいいんじゃないかとさえ思うあたしの足のスピード。



掴まれた手首は力強くて、離さないと言われているようにさえ感じて。



苦しくなる胸の内。

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