第2話

“これ?”


“うん、それ。こっちに投げてよ”


“あ、う、うん。行くよー、はい!”


“…っとっと”


あたしが投げたボールは、彼の元とは全然違う方向に飛んでいってしまって。


“あ、ご、ごめんっ”


結局彼が取りに行くはめになり。


“あはは、いいよいいよ。それにしても、下手だな~。なんつーか、フツーここまで外れるかな。もしかして、わざとかって思っちゃったくらいだよ”


“え、えーっ、ひどーい!”

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