第82話

そんな悠哉の横顔をそっと見つめる。


夕日が当たってまるで絹糸のように金色に輝く悠哉のさらさらの髪。


いつの間にか、わたしは、最近ずっと、悠哉の横顔しか見ていないことに気づいている。



わたしだけを見ていてくれていたはずの悠哉。


わたしの代わりに未来を抱いていたはずの悠哉。



歯車が、狂っていく。

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