第61話
空き教室の窓からの陽射しが、キラキラと反射して先輩を照らしている。
ふわふわ揺れる肩までの髪。
衝動的に触れたくなった。
最近は、バレないように気持ちを抑えるのに必死で、こうして二人っきりになること自体、キツい。
もちろん、先輩はそんな俺の気持ちに微塵も気づいていないから、こんな風に簡単に二人っきりになれるんだよな。
先輩にとって、俺は、彼氏の弟。
ただそれだけの存在。
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