第46話

誰もが羨む二人。


いつだって仲良さそうに寄り添って、幸せそうに見えたのに。


──違うっていうの?



「こんなに好きなのにっ…どうして…──どうしたら…手に入るんだっ…」


先輩は、何度も何度も絞り出すように由希先輩の名前を呼んで、何度も何度も「好きだ」と繰り返した。



胸が、締め付けられたように痛かった。


気づいたら、頬が濡れていた。

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