第4話

「おぅ」


茶色いサラサラの前髪を右手で掻きあげると


切れ長の綺麗なくっきり二重の瞳が姿を現した。


その瞳を細めて


「未来、鈴、来てくれてたんだ」


口元に笑みを浮かべる。


「もちろんです!先輩!優勝おめでとうございます!!」


わたしたちがそう言うと、その笑みは更に深くなって



スッと先輩の両手があがる。


「応援さんきゅ」


それを合図にわたしと鈴もそれぞれ右と左の手を先輩の手に合わせると、パァンと小気味よい音が響いた。

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