第28章

第43話

私達は結婚式を終え、そのままハネムーンへ。


「りんご…本当に、近場で良かったの?

折角の旅行だから、遠い所でも良かったのに」


「大樹さんとなら、何処に行っても楽しいもの!」


少女の様な顔で、りんごは笑う。


何だか、こうしていると、初めて出会った頃に戻った様な気がした…。


「あっ!公園でお祭りやってるみたいだけど、行ってみる?」


「行きたい!」


二人が公園に向かうと、沢山の露店や人々で賑わっていた。


「うわぁ…懐かしい!!子供の時以来かも!!」


『食べ物も沢山あるけど…やっぱり、目を惹くのは…』


「りんご飴…食べたい」


りんごが、ポツリと呟いた。


「そう言うかなって、思ってた」


すると、大樹さんは、子供の頃の様にりんご飴をくれた。


私は、りんご飴を一口齧る…。


「…甘くて美味しい…」


私が思い出の味を堪能していると…


「りんご…蜜が口に付いてるよ」


「えっ…?」


私が顔を上げた、その瞬間、大樹さんから甘い口付けが落とされた…。


「今夜は離さない…」

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