第25章

第35話

彼は、私を家に送り届けてくれた。


「今日は、色々あったので、ゆっくり休んで下さい…。また明日」


「待って…下さい」


私は、彼のスーツの端を掴んで引き止めた。


「…さっき、知らない男性に触れられた所が気持ち悪くて…その、上書きしてくれませんか…?」


北斗が驚きで、目を丸くした。


自分でも、何言ってるんだろう…?って、思ったその時…


「ちゅ…」


甘いリップ音と共に、私の足に口付けが落とされた…。


「あっ…♡」


好きな人に少し触れられた…ただ、それだけで私の心が震えた。


「…あまり、俺を煽るなよ…」


唐突な彼のタメ口は、私の理性を崩していく…。


「もっと、私の心を震わせて…北斗さん…」


私が彼の名を呼ぶと、彼の人差し指が私の唇にそっと触れた…。


「…二人の時は、北斗で良い…」


私達の甘い夜が始まる…。

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