第11章

第15話

「う…ん…」


口の中に温かい物が流れ込んでくる感覚がした。


『何だろう…?不思議な感覚…まるで、昔から知っている様な、この安心感…』


私が眠りから覚めると、社長に口付けられていた…。


「社…長…?」


私が、ぽやっとした顔で紅林社長を見つめていると、社長は手で口元を押さえていた。



『えっ…!?社長が私にキス…!?どう言う事…!?』


私が心の中で混乱していた時、社長が口を開いた。


「…昔を思い出してしまって…あなたは、私の初恋なんです…。

その時の女の子が今、目の前に居るんだと思ったら…誘惑に勝てませんでした…申し訳ありません…あなたが好きです。秋映 りんごさん」



「この思いはまだ、心の中にしまっておこうと思ったのに…」




それは、初恋の王子様からの突然の告白でした。

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