第3章

第5話

私は、家に帰宅してから直ぐに履歴書を用意して、「Jewel Apple」の企業情報を見ることにした。


Jewel Appleの成り立ちに、りんごは目を見開いた。


「Jewel Apple」


20XX年11月5日創業。

老舗飴店「紅林飴店」の三代目 紅林 大樹がグループ会社として創業。


「嘘…そんなに凄い人だったんだ…」


そんな敏腕社長からの直々のスカウト…断る理由がない。


『小さい頃から大好きなりんご飴、もっと沢山の人に食べて貰いたい…!!』


熱い思いが自分を動かす。


『絶対、頑張るんだ!!』


りんごは、未だかつてない程の熱量で就職活動準備に取り組んだ。


その頃、大樹は「Jewel Apple」の本社で業務に取り組んでいた。


「紅林社長、面接希望者の書類が届きましたので、確認お願い致します」


「わかった」


その書類の中には、秋映 りんごの書類も入っていた。


「秋映さん…応募してくれたんだ…」


大樹は、嬉しそうな表情を浮かべていた。


「社長、何か良いことでもありましたか?」


大樹の大学時代の友人でもある副社長、雪見 北斗が声を掛けて来た。


「ちょっと…ね。これから、良い仕事が出来そうだよ。北斗」


『大樹に、こんな緩んだ表情をさせるなんて、どんな事なんだか…』


そう思いながら、北斗は社長室を後にした。

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