第63話

ベンチに腰掛ける。が、その距離はかなり離れている


「…さっきのはどういう意味?」


大きな瞳が俺をジッと見つめる


その瞳は吸い込まれてしまうんじゃないかというくらいに


純粋な光を放っていた――…




「つまり……男嫌いだったはずのアンタと女嫌いだったはずの俺が付き合ってる…」


「…うん」


だから?と言わんばかりに首を傾ける


「…もし別れたと知ったら?」


俺は両腕をベンチの背もたれに置き空を見上げたあとチラリと美雨を見た

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