第10話

朝食を食べ終えて、



出勤の準備をして、




「じゃあ、気をつけて幸江ちゃん」



「りょーかいでーす」




リビングで、幸江ちゃんに別れをつげた後、



寝室のドアをそっと開ける。






あどけない表情で眠る幸代の顔を見てから、



そっと、またドアを閉める。









さて、



今日も頑張るとするか。






―頑張る―



か、



柄にもないことを思いながら、事務所へと向かう。






―…今日は確か、午前中は、口頭弁論が入ってたな。




一度、事務所に顔を出した後、直ぐに裁判所へと向かう。




午後は1時から、また口頭弁論、




その後はクライアントとの打ち合わせだったり、




書面に目を通したり―…






今日も普段と同じ様に仕事をこなす。





ただ―…

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